映画『ウルフオブウォールストリート』は、モデルとなったジョーダン・ベルフォートの回顧録『ウルフオブウォールストリート』に基づいて制作されました。原作も想像の通り、セックス、薬物使用、犯罪活動などぶっ飛び過ぎな話で埋め尽くされたクレイジーな本です。

では、「ウルフ・オブ・ウォール街」はどれくらいが実話なのでしょうか?

そもそも『ウルフオブウォールストリート』の筆者は間違いなく話を盛りにもるであろう、ジョーダン・ベルフォート本人です。ちょっと信頼できないですよね。ベルフォートを演じるレオナルド・ディカプリオも、ボイスオーバーにて公然と映画で起こっている数々の事件の真偽について懐疑的であることを認めています。

彼が売っているのは株だけではない。彼は自分自身を売っている。多くのB※S※を流しているだろう。彼が映画の中で言っていることが真実だと思う根拠は?

でもこれ、実は映画の中で起こっていることのほとんどは真実なんです。多くはFBIや法廷で証明されています。あるFBI捜査官は、

私はこの男を10年間追跡してきたが、彼の書いたことはすべて真実だ。

と言っています。では今回はその実をみていきます。

『ウルフオブウォールストリート』は、ジョーダン・ベルフォートの回顧録を基にしている

『ウルフオブウォールストリート』と題された回顧録は、自分を誇大宣伝するのが大好きな凄腕詐欺師が語る、ワイルドかつクレイジーな話で埋め尽くされています。読み物としてはとてもおもしろいのですが、信憑性は皆無でしょう。

ジョーダン・ベルフォートが語る、ぶっとんだオフィスパーティー、クアールード、コカイン、酒、いきなり頭を剃る、汚いセックス、などなどはどこまで本当なのかを検証するのは非常に困難だと言えます。

まず、マーク・ハンナというベルフォートの実生活の師匠を演じたマシュー・マコノヒーのキャラクターが登場するシーンがありますが、これは事実のようです。成功の鍵は “オナニー、コカイン、売春婦 “だとベルフォートに伝えたことは本人が語っています。ただあの癖になるドラミングダンスはウソのようです。

また、ジョーダン・ベルフォートがヘロヘロになりながらヘリコプターを墜落させたり、ランボを墜落させたり、船が大破してイタリア海軍に救助されたり…というような、最もクレイジーで信じられないような話は、すべて、検証された疑いのない真実の出来事なようです。では逆に何がウソなのでしょうか?

相棒役のダニー・ポーラッシュのキャラクターは実話に忠実ではない

ダニー・ポーラッシュはジョーダン・ベルフォートのメインパートナーであり、成功、犯罪、ぶっとんだ話のにおいて絡んでいます。ヒルの演技はこの映画のハイライトの一つですが、また、最も正確ではない部分の一つでもあります。実際にモデルとなった本人のポーラッシュは本や映画の中の出来事の多くに異議を唱えているようです。

例えば、ダニー・ポーラッシュとジョーダン・ベルフォートがどのようにして出会ったシーンです。映画では2人はダイナーで出会ったように描かれていましたが、実際には二人はベルフォートの最初の妻を通じて紹介され、同じアパートに住んでいたことがきっかけでポーラッシュと知り合ったとのことです。

いや、そんなのどうでもいいわ。

小人を投げるシーンは本当ではなかったかも

映画の中で、ひときわやばいシーンの一つに「小人投げ」のシーンがあります。ストラットン・オークモントのオフィスで行われたこのイベントでは、同社のブローカーやトレーダーたちが、的に向かって小人を投げつけてポイントを競い合うという衝撃的なシーンが繰り広げられています。。「小人投げ」は(悲しいことに今でも)実際に行われているみたいですが、ストラットンオークモントではおそらく起こりませんでした。

実際にダニー・ポラッシュを含む、パーティーにいた人々は、「小人投げ」が行われたことに異議を唱えています。ただ、パーティーのために雇われた小さな人々がいたことは認めているようです。おそらく非人道的で意地悪な行為を受けていたと思われますが、実際には投げられたわけではないようですね。まぁ写真や他の検証方法がないので、なんとも言えないですが。。ポラッシュ氏は同様に、チンパンジーがオフィスにいたことについても異議を唱えています。

映画では多くの名前が変更されている

映画では女性達の名前が大きく変更されています。

ジョーダン・ベルフォートの最初の妻の名前は「デニス」ですが、映画の中ではテレサという名前になっています。またベルフォートの2番目の妻はナディーンという名前ですが、映画ではナオミという名前に変更されています。また、スイスへの密輸に協力していたナディーンの叔母のパトリシアは、映画ではエマという名前に変更されています。

登場人物は明らかに実在の人物をベースにしていて、他のキャラクターは実名でなのに、なぜ彼女らの名前はわざわざ変えたのか?理由は明確ではありません。

ジョーダン・ベルフォートは本当は「ウォール街の狼」とは呼ばれていなかった

これもまた、ダニー・ポーラッシュがでっち上げられたと主張している主張です。ポーラッシュが知る限りでは、会社でもどこでも誰も彼のことをそう呼んだことはなかったそうです。ジョーダン・ベルフォートが自分の回顧録のタイトルのためにそれをでっち上げたようです。

結局、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で起こっていることのほとんどは実際に起こったことのようです。しかし、やはりジョーダン・ベルフォートは物語の多くを誇張するのが好きなので、少なくとも誇張されている可能性が高いです。

それでも素晴らしい映画で、何度観ても飽きることはありません。ただこれは「ハウツー」映画ではなく、「やってはいけないこと」の話であり、それを理解していない人多そうですね…